乳歯は永久歯に比べてやわらかいため虫歯にかかりやすく、虫歯になるとみるみる進行してしまうのが特徴です。「どうせ生え替わるから虫歯になっても大丈夫」とお考えの親御様もいらっしゃいますが、乳歯の頃に虫歯になると、将来の口内環境にまで悪影響を及ぼしてしまうのです。お子様が生涯にわたって健康な歯を維持していくためには、乳歯の頃から適切なケアを行う必要があります。
生まれたばかりの赤ちゃんのお口のなかには、虫歯菌はいません。では、なぜお子様が虫歯になってしまうのかというと、それは親御様をはじめ周囲の大人から虫歯菌を移されてしまうからなのです。
こんな行為は虫歯菌をうつしてしまう可能性があります
- 咬んだ食べ物をあげること
- スプーンやお箸を共有する
- 赤ちゃんへのキス
- 赤ちゃんの手に口をつけること
- 哺乳瓶に口をつけてミルクの温度を確かめること
これらのことは知識として知っていたほうが良いと思いますが、あまり神経質になると赤ちゃんとの生活がとてもぎすぎすしたものになってしまいます。
咬み与えやスプーン・お箸の共有をなくすことも大事ですが、親御様自身が口腔内をキレイに保ち虫歯菌を減らすことで、お子様に感染する確率を減らすことができます。お子様はまだ自分でお口のなかを管理するのは難しいもの。親御様がお子さまを虫歯から守ってあげてください。
【日常生活で気をつけてあげること】
だらだら食べは虫歯になりやすくなります。時間を決めて食事を取るようにしましょう。
シュガーレスのおやつや果物などを与えるようにしましょう。
お子様のケアでは磨き残しができてしまっていることが多いもの。歯ブラシのあて方・動かし方を鏡を見ながら一緒にチェックし、必ず仕上げ磨きをしてあげるようにしましょう。
フッ素には、虫歯になりにくい丈夫な歯をつくる効果があります。フッ素をホームケアとして歯に塗布することで、虫歯にかかるのを防ぐことができるのです。週に1度は塗布することをおすすめします。
当院の院長自身にも子どもがおり、長年小児歯科をメインで担当してきた経験から子どもの対応には慣れています。お子様の性格や気持ちを考慮したうえで治療を進めており、無理に治療をするということはしません。お子様のペースに合わせて治療を行いますので、ご安心ください。
子どもはまず「不安だから泣く」のです。歯医者が「それほど痛くない」場所だということが身体でわかれば泣きやみます。また、子どもにわかる範囲でどんな治療をするのか、なぜそれが必要なのかをきちんとわかるように話せば、ある程度は理解できますし「ちょっと嫌な感じ」は我慢できます。何回か通ううちに親御様が同席せずとも1人で治療を受けられるようになるのが目標です。
当院では、基本的には親御様の同席なしにお子様1人で診察室に入ってもらっています。(治療説明はもちろん親御様に入室していただいて行います）。しっかりお子さまとコミュニケーションをとり一対一の信頼関係を築きながら治療を行いますので、お子さまは泣くことなく治療に協力してくれます。安心してお任せください。
ブラッシング指導
|
歯の形や歯並びなどは一人ひとり違うものであり、それに合わせた方法でブラッシングすることが効果的です。一人ひとりのお口に適したブラッシングを指導します。また、親御様には仕上げみがきのポイントをお教えします。 |
|---|---|
シーラント
|
生え替わったばかりのお子さまの奥歯には複雑な溝があり、ブラッシングがしにくく虫歯になりやすい傾向にあります。シーラントは、その奥歯の溝を歯科用樹脂で埋めて、溝に食べカスなどが詰まるのを防ぐ処置です。 |
フッ素塗布
|
歯質を強くし、虫歯になりにくくする効果を持つフッ素を歯の表面に塗布し、虫歯を予防する処置。定期的に歯科医院で行うほか、ご家庭でも行っていただくことでより効果を発揮します。また、初期の虫歯であれば治癒が期待できます。 |
歯並びの乱れはたんに見た目に悪いだけでなく、歯や顎の健やかな成長を阻害する可能性もあります。もしかしたら口のまわりの筋肉がきちんと働いていないのかもしれません。気になることがあれば、一度ご相談ください。成長期だからこそ効果のある治療もありますし、お子様のうちに歯科医院で歯並びのチェックを受けることで、歯並びの問題点に対する早期発見・早期対応が可能です。永久歯への生え替わりを成長を利用することで改善していく「咬合誘導」で少しでも将来のリスクを減らしていくことができます。必要なら矯正専門医に紹介します。
以下のようなクセが歯並びを乱す原因になることがありますので、やめさせるようにしましょう。また、矯正治療が必要となる場合がありますので、早めに診察を受けるようにしましょう。
取り外し可能な装置や口腔内の筋肉のバランスを整えるような各種装置を必要に応じて使用していきたいと思います。子供の成長を利用して「今できる最善のこと」をメリット、デメリット合わせてお話します。
お子様の歯並びや咬み合わせは、現状は問題なくても将来的に悪くなってしまうこともあります。今のうちから一度歯並びのチェックを受けておくことで、日頃の生活習慣を改善したり将来的な矯正治療に備えて準備したりすることができます。ぜひ一度ご相談ください。
「一生自分の歯で食べられるように」というのが、私たちの理想であり、皆さんにも賛同いただけるものであると思います。しかし、その基本は子供の頃にほぼ決まってしまうと言っても過言ではないと私たちは考えています。
「虫歯を治す」と言いますが、実際は完全に元に戻るわけではありません。虫歯の部分を他の材料でおきかえているだけなのです。
虫歯になったのならその理由があるはずで、そこが改善されなければ、また同じ理由で虫歯になる可能性は高いのです。その結果、自分の歯を失い、自分の歯で食べることのできなくなってしまった方を何人も見てきました。
それを防ぐには、それまでの習慣を見直す必要があり、それには家族の協力、特に保護者の協力が不可欠と考えます。
発育途上の子供のお口を健康に保っていくのが私たち歯科関係者の使命です。
子供の時に虫歯予防の習慣をしっかりつけさせることが、一生涯を充実して過ごすことの基盤になると考えます。
そこで、なかがわ歯科ではこどもむしば予防くらぶ「ちーむ シカエル」を結成し、おうちの方にも虫歯予防の情報を提供し、お子さんと一緒に虫歯予防の大切さを学んでいただこうと考えました。
予防は痛くなく、長期的には経済的です。今からでも虫歯予防に取り組んでみませんか？
- 目標 むし歯のない健全な永久歯列を目指します。
- 対象年齢 ～15歳ぐらいまで
- 入会無料
全部を歯医者任せにしないで、積極的に予防に取り組もうとする方の入会をお待ちしています。
- 生えかけの永久歯が混在する歯列はとても磨きにくい。
- 生えかけの永久歯はむし歯に弱い。
- 年齢的にも親が子供の間食をコントロールしにくい時期である。
- 子供が親に口の中を見せたがらなくなる年頃である。
- ちょっとした不正咬合が重症化し、顎の健全な発育を阻害することがある。
フッ素塗布
歯は生えてから唾液中のミネラルにさらされることによって成熟（強化）していきます。
この時期に特に有効なフッ素を1年に3回塗っていきます。
併せてご家庭での低濃度のフッ素洗口もお勧めします。
シーラント
奥歯の溝をプラスチックのようなもので埋めて、そこからのむし歯を予防します。
歯ブラシ指導
歯垢を染めて磨き残しやすい部分を確認。奥歯用のとがった歯ブラシやフロスの使いかたも歯科衛生士がしっかり指導します。
間食指導
親の知らないところで間食を摂る機会も増えていきます。少しでもむし歯リスクが高くならないような食べ方を「歯ブラシ指導」と併せて指導します。
不正咬合の早期発見
乳歯列期には潜んでいた不正咬合がわかりやすい形で現れてくる時期です。
早めに対応することで不正咬合の重症化を防ぐことができることがあります。
必要な場合は専門医を紹介します。
舌、口唇などに悪癖がある場合、子供のうちに解消しておくほうが、歯列、顔貌の健全な成長を阻害しません。
