歯ぎしりや気が付くと顎が疲れているとかいうような症状ありませんか?

顎が痛い……という症状があると、ついかみ合わせが原因では?と思っていませんか? 確かにかみ合わせも原因のひとつかもしれません。ただ、顎の痛みにはいくつかの原因が重なっていることの方が多いです。

その一つがTCH(Tooth Contacting Habit:歯列接触癖)。歯ぎしりほどまだ知られていませんが顎の痛みを持つ人の多数が持つ習癖です。ご自分のお口の中を意識してみてください。上の歯と下の歯が触っていたら要注意です。これを改善するだけで症状が軽くなるケースも多いです。

歯ぎしりやTCHが歯に与える悪影響

普段の食事で咀嚼する際に上下の歯にかかる力はそれほど強くありません。しかし、睡眠中の歯ぎしりなど、無意識下で何時間もくいしばるような場合、咀嚼しているときの約2~6倍の強い力が歯や顎の骨にかかっています。これにより、歯がすり減ったり、歯の表面のエナメル質が破壊されて知覚過敏になったりと、口腔内のさまざまな症状を引き起こします。

またTCHでは力はそれほどでもないのですが、上下の歯が接触する時間がぐっと増えることで口腔内に悪影響を与えます。

歯や歯質への悪影響

歯ぎしりにより、上下の歯がすり減って形状が変化したり、歯の表面のエナメル質がすり減って知覚過敏になってしまったりということが起きます。

歯周組織への悪影響

歯ぎしりは、歯ぐきなどの歯周組織にも悪影響を与えます。歯ぎしりによって歯周病が悪化することもあります。

顎関節への悪影響

顎の関節に負担がかかりすぎると、「口を開けると関節が痛む」「カクカク音がする」「口を大きく開けられない」など顎関節症の症状が起こります。

顎の痛みの治療方法

なかがわ歯科では、まず日々の生活習慣を改善することで、歯ぎしりやTCHを改善することを提案していきたいと思います。

生活習慣の改善

部屋のあちこち(テレビの前やパソコンの前など)に「歯を合わさない!」と書いた紙を貼っておき、上下の歯を離すことを常に意識するようにする。

常に姿勢を正す
姿勢が悪いと身体全体のバランスが崩れ、歯ぎしりを引き起こしやすくなります。歩くときでも座っているときでも、良い姿勢でいることを心がけましょう。

枕は低いものを使用する
枕を低くすると、食いしばりによる力を和らげ、顎や首周辺にかかる負担を軽減させることができます。

ストレスをため込まない
精神的なストレスや疲れが歯ぎしりの原因になる場合もあります。寝る際にベッドの中であれこれと悩まず、リラックスして眠れるような環境を整えましょう。

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